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アスリート先生の1日ホームルーム

鈴木桂治という柔道家がいる。

先日アテネ・北京とオリンピックで連続金メダルを獲った柔道家が逮捕されたが、この鈴木はアテネで金メダルを獲ったものの北京では一回戦負け。

敗者復活に回った一回戦でも一本負けを喫し日本柔道重量級としてはもっともカッコ悪い柔道家だ。

あの時は確か金メダル候補として日本選手団の旗手も勤めたほど期待された選手だったはず。

今日休みでテレビをつけてみたらその鈴木が小学校の先生をしていた。

テーマを「強さ」とし、2日間の授業でいかに子供たちが変わるか…そんな番組であった。

もちろん強さとは柔道が強いとかケンカが強いとかではなく、人として弱い自分から少しずつ強くなっていこうってものだ。

さっそく子供たちを体育館に連れ出し膝立ち柔道というのをやらせてみる。

初めての柔道着に初めての柔道で照れくさそうに組み合う子供たち。

勝負に執着することもなく淡々と試合が流れていく。

教室に戻り鈴木が語る。

どうして負けたのか…それを知ろう。

どうすれば勝てるのか…よりも、どうして負けたのか。

さらに…日常の自分を振り返って自分の弱さをあらためて作文に書かせる。

自分を知ることが自分を変えていく第一歩なんだな。

子供たちは正直に言いづらいことも原稿用紙にしたためる。

それを鈴木がみんなの前で発表させようとしたが選ばれた8人の女子は全員が拒否した。

鈴木は自分がいちばん惨めだった時の映像…つまりは北京オリンピックで一本負けをしたシーンを子供たちに見せた。

2回連続で一本負けをし、涙で立ち上がれなかった自分の姿を。

「恥ずかしくて見せたくないんだよ」と言いながら、それでも何度も見なくてはいけないんだと。

作文を読むことを拒否してた女子8人の中のひとりが発表すると言い出した。

読み上げた。

「よく読んでくれたね」と鈴木は泣いた。

そして2日目に再び行った膝立ち柔道の試合では多くの子供たちが負けてもその悔しさをおもてに表した。

「悔しければそれでいい」と鈴木は言った。

たった二日間の授業だったけれども子供たちは確実に変わっていったな。

それは鈴木が全てをさらけ出して想いを伝えたからだろう。

オリンピックで無様な姿をさらけ出しがっかりさせた鈴木桂治だったが、教壇に立つ彼の姿はかっこよかった。

人は失敗し挫折もする。

そこで立ち止まるのか、乗り越えるのか。

必死で越えようとしてる鈴木桂治の姿においらも心を撃たれた。

ロンドンではもっともっと多くの人の心を彼は揺さぶるかもしれない。

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